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14年7月
ゴマブックス隠れた名作フェア開催中!!!ここで読まないともう出会わないかも
名作①
「昭和日本のターニングポイント 天皇の決断」
<書評>
激動の時代「昭和」。その中で最も大きな出来事はなんといっても「第二次世界大戦」であることは間違いない。
日本はその戦争で大きな打撃を受け敗戦を喫する。しかし、そこからの驚異的な復興を実現し、世界第2位の経済大国にまで成長した。
そんな激動の中心に立っていた昭和天皇が崩御されて25年が経つ。まさに時代のターニングポイントで昭和天皇は全国民に詔書を発布なされた。
その中でも「開戦」と「終戦」の詔書には、当時の日本の思想、方針を汲み取る事ができる。時代は流れ、戦争の色も徐々に薄くなりつつあるこの時に、世代を問うことのなく皆が読むべき一冊。
なぜ日本は戦争へ踏み切っていったのか、そこにはどのような経緯があったのか。終戦を決断する時、どのような状況に追い込まれ、何を思って天皇は詔書を発布なされたのか。
終戦後、連合国軍の統治下に置かれながらも、経済で世界へ躍り出た日本。今の日本があるきっかけとなったといっても過言ではないだろう。
それらの内容がこの一冊に記されている。
名作②
日本の運命を決めた「ポツダム宣言」
<書評>
1945年 第二次世界大戦で日本は「ポツダム宣言」によって無条件降伏をした。あれから60数年が経つ。
焦土と化していた日本はその後、世界に類を見ない急成長で世界第2位の経済大国になる。
そうなれた背景には、軍事を捨てたこと。そして、戦争によって崩壊した国政をアメリカが肩代わりしてくれたことにより、日本は経済復興のみに集中することが出来た事も大きな要因の一つだ。
経済的な豊かさは当時とは比べようのないほど豊かになった日本。そのきっかけとなった歴史的「敗戦」である第二次世界大戦。
私たちはその概要を、学校の勉強で学んでも内容まではあまりよく知らない。
例えば、重要なキーワードである「ポツダム宣言」を耳にした事はあるが、中身まで目を通した事がある人はほとんどいないのではなかろうか。
近年の尖閣諸島問題、日韓問題、日中問題などからも切り離して考える事の出来ないこの出来事。
終戦記念日という特別な日をきっかけに一読することをお勧めする。
名作③
日本復興の礎 サンフランシスコ講和条約
<書評>
1951年9月 サンフランシスコのオペラハウスにて、世界52カ国の代表が参加し講和会議が開かれた。
その後の日本の方向性を大きく左右したこの講和条約は、参加国52カ国中49カ国(当時のソ連、ポーランド、チェコスロバキア)以外の国が調印。
サンフランシスコ講和条約は、講和会議の翌年である1952年4月の正式に発効され、ここでようやく日本は連合国統治下から独立を回復することになった。
この歴史的重要なサンフランシスコ講和条約は、現在の日本の礎となったのはもちろんだが、問題として残っていることもある。
その代表的なものとして、北方領土問題、竹島問題、沖縄米軍基地問題などが例として挙げられる。
昨今のニュースでも度々上がるこの問題が、この講和条約の内容と大きく関係していると理解している人が果たして幾人いるだろうか。
この書籍は、その点について、とても明確にサンフランシスコ講和条約の内容を分かりやすく訳している。
まさに今の日本が抱える問題を理解する上で社会人として必読の一冊だ。
名作④
<書評>
怪談は、小泉八雲が著した代表作である。
ジャーナリストとして世界で活動していたラフカディオ・ハーンは、日本で恋に落ち日本人の妻と結婚後、日本国籍を取得し小泉八雲と名乗る。
英語教師と活動する傍ら、妻から聞いた日本各地に存在する伝説や幽霊話に興味を惹かれ、彼独自の解釈を加えながら表現豊かな文学作品を残した。
代表作である「怪談」は、17編の怪談話で構成されており、その作品の中には「耳なし芳一」「ろくろ首」など、一度は誰でも耳にしたことのある作品もある。
怪談といえば読めば怖さで寒気がし、夜な夜なトイレにも行けない・・・そんな作品を想像するが、彼の怪談は巷に溢れるホラー作品とはどこか違う。
確かに怖さを感じるのだが、歴史的背景が盛り込まれていたり、文章表現力が豊かであり、じっくり読み入ってしまう。
特に「耳なし芳一」などは正にそれを表した作品である。源氏と平氏の戦いの歴史的背景、琵琶法師という現代に無いキャラクター設定など読み進めると当時の情景が浮かぶようだ。
このような優れた日本文学を子供たちに読み聞かせすることは非常に有益なことだ。
猛暑続くこの夏の一晩に、お部屋を暗くして、子供に「怪談」を読み聞かせれば、子どもたちが喜ぶことは間違いないだろう。
名作⑤
<書評>
「牡丹灯籠」は、「四谷怪談」「皿屋敷」とならぶ日本三大怪談の一つであり、噺家である三遊亭圓朝が落語の演目として創作した幽霊話の代表作である。
三遊亭圓朝の亡き後も多くの噺家がこの演目を得意とし、後に歌舞伎、映画、舞台でも演じられるほど、芸能、文学の分野で多大な影響を与えた作品である。
物語は、若い侍と娘が互いに惹かれ合い、恋に落ちるところから始まる。娘は亡くなってしまうが、幽霊となって侍の元へ現れる。
ある日、侍は娘が幽霊だと気づき、娘の幽霊を払おうとする。
一度は惹かれあった二人が、互いに払おう、払われまいとする掛け合いが面白いところだ。
最後には娘は侍を呪い殺そうとするのだが、そこが、なんとも非常に人間というものを上手く表現した話である。
猛暑の夜に怪談話、これも日本独自の涼み方の1つではないだろうか。まさに今の時期にぴったりの一冊であるのは間違いない。