もう一つのソニー自叙伝
商品説明
世界的企業に成長した日本を代表するソニーの業績が思わしくない。とりわけ本業のIT関連が不振である。その要因はどこにあるのか。一時期「技術のソニー」を標榜した同社が、目先の利益を求めて、同社発展のけん引役であったテレビ基本デバイスであるディスプレイの開発・研究が軽視されたことがある。さらに同社の歴史のなかには、技術より労務対策が優先された時期もあった。本書は、こうした同社の淵源に迫る注目の一書である。
著者からのコメント
ソニーに関するレポート(書物)は、山のようにある。しかし、その多くは成功譚であり、創業者の井深氏や盛田氏の功績論である。物事には表があれば裏もあるわけで、ソニーにおける労使(資)関係はほとんど登場しない。
筆者は、ソニーの製造現場で働き、労働組合の活動にも参加した経験から、製造現場でソニーの発展を支えた人々に光を当てたいと考えていた。
本書に収録した多くは、ソニー労組の役員在任中に発表したもので、年代的には1960年代から70年代初頭までのもので、けっして新しいものではない。しかし、この時代はソニーが急成長をとげ、世界的企業に発展した時期でもあり、この時期にソニーの労使(資)関係になにが起こったのかを明らかにすることは、ソニーの発展史を複眼(バーチャル)で観察するのに役立つものと自負している。
また、昨今横行するリストラのなかで、労働組合のあり様を考える一助になればとも考えている。
筆者は、ソニーの製造現場で働き、労働組合の活動にも参加した経験から、製造現場でソニーの発展を支えた人々に光を当てたいと考えていた。
本書に収録した多くは、ソニー労組の役員在任中に発表したもので、年代的には1960年代から70年代初頭までのもので、けっして新しいものではない。しかし、この時代はソニーが急成長をとげ、世界的企業に発展した時期でもあり、この時期にソニーの労使(資)関係になにが起こったのかを明らかにすることは、ソニーの発展史を複眼(バーチャル)で観察するのに役立つものと自負している。
また、昨今横行するリストラのなかで、労働組合のあり様を考える一助になればとも考えている。