アカデミー名作コレクション Vol.6　|　2014/11/07

「フィラデルフィア物語」(1940)第13回アカデミー賞受賞

「山河遙かなり」(1948)第21回アカデミー賞受賞

「静かなる男」(1952)第25回アカデミー賞受賞

「禁じられた遊び」(1952)第25回アカデミー賞受賞

アカデミー賞受賞作の豪華4本セット!

キャサリン’ヘップバーンが世間を知らないわがまま娘のフィラデルフィアの大富豪の長女を演じ、相手役には名優ケイリー・グラントが元夫役を演じた、ちょっとおしゃれで洗練された大人なコメディ映画である「フィラデルフィア物語」。複雑に絡み合う人間模様、そして恋の行方を巡る物語が小洒落た会話と共にストーリーが展開されていく。もともとニューヨークの舞台で上演された人気舞台劇だけあって、練りに練られた構成、そして登場人物同士の巧みな話術が魅力。

子供たちの瑞々しい演技が画面を通しても伝わってくる親子の愛情を巡る感動作「山河遙かなり」。第2次大戦後のベルリンで、アウシュビッツで離れ離れになってしまった少年と母親。その後少年は記憶を失い失語症になってしまうが、偶然知り合った米兵と共に暮らす中で少しずつ人間らしさを回復していく。必死で子供を探す母、そして徐々に人間的成長を取り戻す少年が再開するまでの時を描く。

名優ジョン・ウェインと名監督ジョン・フォードという、アメリカ西部劇映画の金字塔を打ち立てたコンビが放ったヒューマニティ溢れる名作として名高い「静かなる男」。ボクシングの試合中に相手を死なせてしまい、故郷に戻った元ボクサーをジョン・ウェインが演じている。やがて故郷にてメアリーという娘と結婚することとなったが、メアリーの兄は暴力を振るう荒くれ者だった。メアリーを守るため、一度は封印した拳を再び振るう時だと決意するが……。これまでのジョン・ウェインのイメージを刷新するほどの異色作ながらも、人情味に満ちた傑作。

あまりにも有名なギターがつまびく切ないメロディが郷愁を誘うテーマ曲、そして巨匠ルネ’クレマンが子供の視点から戦争の悲劇を描いた名作中の名作である「禁じられた遊び」。戦争という大きな流れに翻弄されながらも、ドイツ軍の空襲で両親と子犬を亡くした少女のために少年は、死んだ子犬を埋めて十字架を立てる。そして、やがて小さな虫の死骸などを集めて十字架を立てるという、ふたりだけの葬式ごっこが始まるが……。反戦の立場に立ちあくまで子供の目から見た世界を描き、子供たちから見た戦争のある世界の姿がそのままに映し出されている。
いずれもその年のアカデミー賞を受賞した名画で、今後も長く語り継がれる名作中の名作4本をこの機会に!